プロが薦めるからといって

先日、靴屋さんからSALEのハガキが届いたので、
時間をつくり、いそいそと出かけてきた。

だが、残念なことに正直今年の商品はあまり気にいるのがなかった。
その日、おにーさんが汗をいっぱいかきながら私の足元にひざまずき、丁寧にあれやこれやと説明し、
私が気に入らないとか、小さいとか言う度に新たな靴をどこからか探して持ってくるものだから、時間がずるずると経ってしまい、なんとなく断りにくい、これはやばいパターンになってきたなと考え始めていた。

そこへ、1足の黄色いサンダルをまた新たに持ってきて、
「おっ!かわいい」

しかし悲しいかな、これがキツイのだ。
だがしかし、おにーさんはこのキツさじゃないとサンダルというものはパタパタして、履き心地があとあと良くないと言う。

う〜ん、専門家が言うのだから、そうかも…。
で、心に一抹の不安もありながらもそれを買うことにした。

レジで包んでもらっている間、もうワンランク上のサイズの売り場を見ていたら、同じサンダルが置いてあったのを発見。
で、それを履くとすんなりと気持ちよく履けるではないか。
「こっちの方が、履きよいのですが」すると、レジから汗を拭きながら、おにーさんは
「いいえ、このサイズの方がお客さまには絶対ピッタリですから!」と強く薦め返す。

気の弱いわたしは、もう包まれてるし、プロが言うんだし、こんなに時間かけて探してくれたし、なんせ安く買えたのだしと自分に何重にも買う言い訳をしながら、しかし、なんでわたしが買うための言い訳をせねばならぬのだと自分をいぶかしげに感じながら、レジの前に立っていた。

結果。

やっぱり、いたい。
近所に買い物に出掛けるのが精一杯のキツさ。
あぁやってしまった。
そして、プロが薦める理論上正しい靴のサイズに、まんまと乗っかってしまい泣きをみたのは、実はこれで3回目であることも白状します。

自分の感覚に聴いてね、と患者さんには散々言っておきながら。
プロだからと、自分の感覚にしっくりこない場合はその場で決断は止めよう!
とまた何度目かの誓いをするのでした。

そして、同時に人に伝える時にも、充分気をつけねばと改めて心に刻み込むコロナ2年目の夏の一件なのでした。

プロが薦めるからって

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