共に…の感覚

十数年前から不妊治療を手がけはじめ、妊娠率が80%台とよいので、思い切ってホームページで不妊治療を載せるようになりました。
お問い合わせをくださったり、どんなところかと見に来てくださったり、治療を受けてくださったりと、その間様々な女性と関わる機会をいただきました。
信頼して来てくださる方々に本当に心から感謝です。ありがとうございます。

共に

不妊治療ですが、治療後ほんの数回で妊娠へと進む方もいらっしゃいます。
また半年、1年、2年とかかって妊娠される方もいます。

ほぼ毎週のように顔を合わせる回数のせいか、色々とお話しを聴かせてもらうせいか、不妊治療の患者さん(ちなみにこの言葉あまり好きではないのですが…子宝を望む女性…というのもなにかしっくりこないので、今はこの言葉で形容します)に対してはある種の感情を抱いていることに気づきました。
それは、ランナーを支えるために一緒に走る伴走者のような、一つの目的地へ向かって共に歩き続ける仲間のような、そんな一種の連帯感。

クリニックで陽性反応が出ると、その時点で鍼灸治療は終了とし、後はその方の育む力に任せることにしているので、その後治療でお会いすることはあまりありません。
(数年たって今度はご自身の体調不良で来られる方はいます)

妊娠されてもう来る必要がなくなった方のカルテを整理する時、その方のお顔、期待しすぎぬようにと気持ちにブレーキをかけたりしていた様子、気持ちは揺れても前へ進む決意など共に歩いた日々を振り返り、しみじみとした気持ちになります。

ともかくもお腹で育つ胎児と本人が健やかに妊娠期を過ごせるよう、無事出産そして育児へと向かう日々の途中、皆が幸せでありますようにと私は祈ることしかできません。

どうかどうか健やかで笑顔でありますように。

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